学生のみなさんへのメッセージ

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2003年初めて金沢美大を訪ねた時に廊下の掃除をしていた方に、陶磁室は何処ですかと尋ねたところ「アンニョンハセヨ」と韓国語であいさつを受けた記憶があります。管理人だと思ったのにいきなり母国語で受けたあいさつに戸惑いもありましたが、まさか自分の担当教官になるとは夢にも思いませんでした。　

入学後の初めごろの学校生活は順調ではなく、制作に対する悩みと慣れない他国の生活や言葉で苦しい日々が続きました。ある程度、時間が過ぎてから自分が持っていた固定観念やものことの先入観から少しずつ抜け出すことでやっと制作に専念することができました。

私の美大時代もまた今でもそうですが、何かを創るというのは新しい出会いを拒まず、失敗することを当然だと思える勇気が必要であると私は思います。またその失敗にはより良いものづくりへのヒントが隠されているはずです。